SSブログ

匿名性問題と情報倫理 [独白]

@私はこのブログをハンドルネーム名義で書いているが、実名名義でブログを書いている人は、私の知る限りでは、有名な何人かの人を含め、この国のネット社会には、数えるほどしかいないのではないか。

@日本のネット社会というのは、「匿名性」が非常に強いという、他の国のネット文化にはみられない、顕著な特徴がある。

@本日(7/22)の「クオリア日記」で茂木健一郎博士が、その「匿名性」の問題において、下のような厳しい見解を述べている。

(以下は同日記より引用、はじめ)↓

☆日本のネット文化において「匿名性」が強いことについては、様々な歴史的要因があるのだろう。

☆個人が言挙げしにくい文化風土、俳句や短歌などの「雅号」、巨大匿名掲示板の隆盛。

☆インターネットというと、世界共通のように思うが、文化は国によって大分違う。

☆ハンドル名などを用いて実名を用いないというのは、日本に顕著な現象であることは、知っておいて良いと思う。

(中略)

☆個人名を明らかにしておけば、それはその人の個人的意見になる。

☆ところが匿名で何かを書くと、あたかもそれが社会の「空気」であるかのような錯覚が生じる。

☆ネットは世界を結んでいるにもかかわらず、日本語圏は事実上閉じているから、自分達の特殊性に気付かずに済ませてしまっていることが随分多いのではないかと思う。

☆インターネットというメディアは、日本人にとって自らの姿を映す鏡になっている。

☆「匿名で書かれた意見は無視してかまわない」…極言すれば、そんな情報倫理を日本人も少し持ったらどうかと思う。

(↑引用、おわり)

@匿名社会と化している日本のネット社会の根底には、「匿名で書いているからどんなことを書いてもバレルことはない、だから悪口でも何でも書いてOK!」という、一種のモラル喪失状況がある。

@韓国でもネットにおいては、例えばSNSにおいても皆、実名で登録するのが基本になっているそうだ。欧米のネット社会でも、ホトンドの人がヒネリのない実名で、ネット生活をしているのが普通である。

@しかし、日本では…プロバイダへの登録や、カルチャーセンターへの申しこみなどは実名・住所・職業・生年月日・メールアドレスでする事が多いが、Amazonへの書評や掲示板への書きこみ、こういうブログの開設・更新、そのコメント欄への投稿は、多くの場合、みんなハンドル名で書いている。

@実名で掲示板に書きこんだり、ブログを開設している人は、この国では、少数派だ。

@ネットは世界中で繋がっているが、何故か日本のネット社会だけ、日本語圏で閉じた文化と表裏一体の形で発生している為、如何せん、匿名で何かを書いてしまうという状況が生じる。そしてそれが実は世界的にみて、極めて特殊な現象であることに、斯くいう私自身をも含め、みんな気付かずに済ませている。(実際、自分自身もネット上のいわゆる「過ぎた言動」によって、過去、何度かドジを踏んだことがある)

@だがしかし、何時までもこのままでは、日本のネット社会は、世界から益々孤立し、一種の「ブラックボックス」と化してしまうだろう…。

@私自身は、仮令ハンドル名名義であっても、自己の言動に対して、時には慎重にならなければならないと考えている。本日の「クオリア日記」で、茂木博士が示された「匿名意見は無視してかまわぬ」という情報倫理は、是非とも心して、身につけなければいけないと思う。

@これからは若しネット上で実名で書いても、少しも恥じないようなことを書いていきたい。

(茂木博士は、日本のネット社会に強く染みついた匿名性に対して、上に引用した如く、本当に厳しい見解を述べている。正直言ってこれは痛切だ。しかし茂木さんのように厳格な意見をいう人がいなければ、またそのような意見に多少なりとも賛同するひとが独りでも多くならなければ、この国の鎖国的なネット社会は、何時までも本当に、世界に開かれたものにはならないだろう)


nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ネットコミュニティ

nice! 2

コメント 3

アラヤシキ・ツネ

銀鏡反応さんと同じことを
今日の日記で書きました。

匿名でもなんでもかまわないけど
罪もない他人を平気で傷つけるのが
私には耐えられないのです。

今日も一日頑張ってくださ~い♪
by アラヤシキ・ツネ (2007-07-23 08:51) 

長島一磨

此の侭では次第に日本は世界の孤児になるでしょう。
これは良い意味では日本の文化と言えるが何時までも拘っていると世界では通用しなくなる。
私も出来るだけ実名で書いています。
自己主張は自己責任でもあります。
どうして多くの日本人はその事に気が付かないのでしょうか。
by 長島一磨 (2007-07-25 04:49) 

kei-ko

HP、ブログを立ち上げて日々 楽しませてくださる皆様にまずお礼を。

私のように 行動範囲の狭いものにとっては
何よりの
社会勉強です。

狭い行動範囲といいながらも
その範囲内で ずいぶんと人々の思いや 受け止め方
行動も違い
じゃ、私たちは どういう信念で
仕事をするのがベストなのかと 頭を痛めます。

正解、不正解の世界じゃない。

匿名性に原因があったと・・・は

でも それだけではないです。

と、かんがえながら
毎日 ちゃんと何かしら感じさせてくださるクオリアの
茂木さんの日々は
わたしのげんじつとはまったくちがいますが
ここにも そういう風が流れていることをきづかされることがあります。

想像を絶する仕事量なのでしょうが
おつむパンクしないようにね。

銀鏡さんのブログは 茂木さんの補助完璧って感じで
わかりや救って楽しんでます。

そろそろ露もあけて
夏本番に入りそうな気配です。夏ばて、冷房あたりにお気をつけて  げんきに乗り切ってくださいね。
by kei-ko (2007-07-27 09:43) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。