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春爛漫の中の、光と影。 [独白]

★家の近くの幼稚園の桜の木が、はらはらと薄紅色の花びらを散らし始めている。その横では里桜の、ふんわりした八重の花びらが開き始めた。まさに、これぞ春爛漫というべきや。

★余震はあるものの、我々東京に住むものたちの生活はおおむね平穏に過ぎている。そこそこの収入で生活している我が家も、淡々と毎日を送っている。

・光・

★脳死した15歳以下の少年からの臓器提供によって、移植を待つ5人の患者(重い心臓病をもつ10代の少年も含む)が命を救われることになった、との旨の報道は、10代以下の難病に苦しむ少年少女・幼年幼女の臓器移植に道を開くか。

★この臓器移植の場合、提供者(ドナー)情報の透明性の確保などが求められるという。掛け替えのない若い命を救い、何としても生かすために、この事例が契機となり、是非、前進してもらいたいと願うばかりだ。

・影・

★今日も夕方4時に出る。書店に立ち寄り雑誌を手にとる。どれも表紙が悲惨な状況の被災地の写真。Newsweek日本版は大きく“原発マーク”の表紙。

★茂木健一郎が己の日記で述べているように、まさに我々は、世界的な風評の当事者になっている。のみならず、被害者にもなっているわけで、一番の戦犯は政府や東電、原子力保安院などであるのは、今更言うまでもないであろう。

★「原発事故は日本のメンタリティと合わない。原発事故は水に流せない。しつこく付きまといつづける」…茂木がTwitterにて過日つぶやいたこの言葉が何度も何度も、脳裏をよぎって離れない。我々はこの執拗に付きまとうという、原発事故の“後遺症”と、愈々真摯に向き合う時が来たのだ。

・再び、光・

★毎週土曜日は半ドン仕事が退けた後の散歩の時間。先週は文京区へ足を伸ばす。東大本郷キャンパス構内。桜も晴れやかに咲き、路地の草花も生き生きと芽吹いて花開く。年季の入った建物、安田講堂正門の両側にあでやかに咲ける桃色の枝垂桜。右の桜は一重、左のは八重。心和らぐ春の色。

★講堂の前提の、これまた両側にしっかと立つ二つの楠。両方とも大きく広く太い枝を広げ、樹下の人々を大きく優しく包むが如く。樹冠をば見れば、淡い緑の新芽がびっしり。幾星霜を孜々と生き抜いてきただろう、その強く溌剌たる生命力に感嘆す。

★そのあと、金魚屋さんに寄る。赤白の更紗模様のべべを着て、ひらひらと水の中を泳ぐ。その愛らしさにしばし癒される。らんちゅう、ブリストル朱文金、その他面白き姿の金魚に惹かれる。

★本郷は中学生の頃からよく遊びに行くところ。ゆえに、勝手知ったる我が庭の如く、縦横無尽に歩き回る。本屋に寄ったり、薬屋の隅っこに置いてある鳥小屋の可愛い小鳥を見たり…。小鳥はセキセイインコ。七色の柔らかな色調の羽色が美しい。

★こんなふうに、未曾有の困難の時も、いつもしてきたように、私は土曜に町歩きをする。その間、いろんなことを考えるが…。聞くところではあの有名人も、それこそあちこちを歩きながら己の追求するテーマについて、深く考えるそうである!

★まぁ、何はなくとも、あちこちを歩く事はいい事だ。健康にいいし、何よりも“一番安上がりな観光イヴェント”だ。


★そんなこんなで、光と影が交錯する、春爛漫の今日この頃・・・。☆ ☆ ☆

(文中敬称略)
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