SSブログ

終戦記念日を前に。 [独白]

☆終戦記念日が、近づいてきた。今年は例年にも増して、戦争や災害により失われた生命への哀悼と思慕を深くする年になる。例の震災で、10,000あまりの人々が亡くなられ、6000以上の人々が未だ行方不明だからだ。

☆もうこれからは、核兵器とテロとジェノサイド(虐殺)、そして原子力発電所による事故の無い、あらゆる生命の尊厳を冒さぬ、真に平和な世界を作り上げるために、我々が各々、一人一人が考え、行動に移さなくてはならない。

☆それにつけても、先の戦争を経験し、鮮明に記憶している人々は、世界的に見ても、減っていく一方だ。

☆ヒトラーが党首だったことで悪名高い国家社会主義独逸労働者党(NSDAP)=ナチの収容所体験をした人たちでさえも、次々と亡くなられ、ナチがあの時、何をしたかについて明確に語れる人たちが、減る傾向にあるようだ。(もっとも、独逸では以前から、ナチの暴虐行為について、若い世代に語り継ぎ、学びあっているはずなのだが)

☆ましてや「水に流してしまおう」というメンタリティの強いこの島国では、ヒロシマ・ナガサキの核兵器投下以上に語り継がねばならない、旧満州における関東軍の731部隊による、捕虜を使った人体実験(同様の人体実験はナチも行っていた。彼等の場合、確か収容所の囚人を人体実験の検体に使い、残った皮膚を使って、ランプシェードなどを作っていたときく)を行い、細菌兵器の研究実験もしていたという事実を記憶し、語る人たちすら減りつつある。

☆庶民ですら、米軍による爆撃を受け、防空壕と呼ばれる縦穴に入って避難し、その後食うや食わずやの窮乏生活を送った人々の記憶も年を経る毎に、ドンドン薄れていく傾向にある。放っておいたら、戦争の記憶の全てが完全に風化し、次の世代に伝えられなくなる。

☆なので、世界各地で今、志の高い人々や組織が「昔、忌まわしい戦争があった」ということを次世代に確かに伝え、「戦争は絶対悪だ。だから、どんな形の戦争でも、やってはいけないんだ」との強い思いを懇々と、熱意をもって教えているのである。アウシュヴィッツの記念館しかり、日本国内の平和記念館然り。

☆さて先日、私は、戦争を経験した“ラストの世代”と言える人が、このようなブログというネットのメディアを使って、自らの戦争体験を、勇気を持って我々若い世代に語り伝えている、という事実を、NHKの「首都圏ネットワーク」の特集で知った。

☆横浜在住の某婦人によるブログ「80おばあちゃんの戯言(ざれごと)」。「戯言」、とタイトルにあるが、内容は決してそうではない。戦争を語り継ぐ人が居なくなりつつある今日、若い人にも戦争の事実を知ってほしいとの思いで、80の高齢ながらPCを駆使し、ブログで自らの体験を語っている。反響は大きく、コメントも沢山頂いていると言う。

☆実はこのエントリーをUpし終わったら、すぐにその「戯言」をググり、アクセスして、一読してみたいと思っている。我々のまだ知らない戦争と言うものの内実が、その当時の人々の暮らしの息吹が、おばあちゃんの語り口を通して
きっと確実に、私のようなものにも伝わるに違いない。


☆終戦記念日(韓国では解放記念日)を前に、今一度「戦争と平和」というテーマについて、一歩深く思惟し、崩れざる平和を築くための行動に、微力ながらも繋げて行きたいと思う。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

00004.twitterでしたつぶやき(2)。 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。