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四谷~白金“ぶらり旅” [出歩く]

@何時ものように半ドンの仕事が退けると、WALKMANで音楽を聴きながら、通りを歩く。


@すたこらサッサと新橋駅へと歩を進め、そそくさと山手線の電車に乗りこむ。田端駅で降り、駅中の食べ物屋(Soup Stock Tokyo)でお昼をすませたあと、しばし散策。

@田端駅の北口あたりは、昨年あたりからリニューアルの為の工事が行われ、やっと7月に終了し、30日にリ・オープンした。以前と比べてすっかり様変わりした駅舎内。全てが白を基調にしたつくりになっており、新たに出来た商業施設にはスターバックス、TSUTAYAまで入っている。切符売り場しか目立つものがなかった以前の姿を思うと、隔世の感がある・・・。

@北口改札を上り下りするには、以前は階段しかなかったのが、今はエスカレータが出来て、足腰の不自由な人やお年寄りにとってはまさに朗報である。

@そんな綺麗になり過ぎた北口を出て、道路の上にかかっている橋を見上げたり、足下に転がっている鳩や鴉の羽根を見たりしながら、歩く。ふと、高台に上りたくなり、道の片側の石垣に作られた石段を登っていく。湿気と高温がべたっと肌に纏わりつく。しかし、先月のあの釜地獄の中の如き熱波ほどでは、もはやなかった。

@家々が立ち並ぶ静かな路地を歩く。ここ田端は、かつて芥川龍之介、板谷波山、室生犀星などの文人・工藝家が寄り集まり、創作活動に励んでいたという。いわば、ここは文芸の歴史が刻まれた町、というわけ。


@一通り回って、上り坂に差し掛かったとき、塀から枝を伸ばし、沢山の濃緑の葉を茂らせた庭木に、朝顔の蔓がからみ、所々に美しい青紫のラッパの花を咲かせているのを発見。まるでジャングルで、大樹に絡まる、花咲く草蔓を見ているようで、不思議な気持ちになった。

@暫く田端にいたあと、駅へ戻って電車に乗りこみ、秋葉原で降りる。中野・三鷹方面ゆきの乗り場へ向かう階段を上り、プラットフォームに出る。牛乳スタンドや「無印良品」の店、キオスク系の本屋などが線路を真ん中にして、左右両側に伸びるホームの壁伝いに連なっている。ほどなく中野行きの電車が来ると、さっと乗りこむ。土曜ゆえかけっこう混んではいるものの、昼間なのでラッシュアワーほど“すし詰め”ではない。


@四谷で降りて、旧赤坂離宮・迎賓館のある方角へと向かい、右に曲がって、商店などが並ぶ通りを歩き、左へと曲がって細めの路地へ入る。かつて文化放送の本社社屋だった建物があったところは、今は瀟洒なマンションに変わっていた。設立当初は、日本文化放送協会という名前で、運営母体が出版・映画・放送などを通して教えを広める、カトリック系の聖パウロ修道会であった。初期のころは、カトリックの総本山・ヴァチカンのあるローマの放送局からオペラの録音番組などを取り寄せて放送していたという。

@ここで表現しきれないのが残念だが、非常に趣のある建物であった。嘗て私もこれがあった頃、傍を通ったことがあり、そのデザインの面白さに感心したものである。


@そこからさらに坂を登り、神社・寺院が沢山ある通りを抜け、四谷左門町あたりの大通りに出た。バス停があったので、バスが来るのを待っていたが、なかなか来ないので、諦めて信濃町駅前まで歩く。ここにもバス停があるので、今度は暫く待つことにした。

@待つこと3分あまり、ようやくバスが来た。お客さんがかなりの数乗っておられた。しかたがないので立って吊り革につかまる。

@麻布、元麻布、広尾を抜け、バスは白金のあたりにやって来た。突如降りたくなり、手摺についている停止ボタンを押そうと思ったが、すでに押されていた。バス停に着くと、ドアが開いたので、そそくさっと降りた。

@四の橋と呼ばれる橋のところまで来る。下を見ると浅い川が流れ、石ころの目立つ川岸が目に入った。高速道路の真下にあるので、何時も暗い。橋の向こうにちょっとした商店街があり、スピーカーからは何故か行進曲が流れていた。普通だったらイージーリスニングが商店街のBGMであるのだが、行進曲というのは珍しいと思った。


@商店街をひと抜けすると、大きな通りに出る。その途中で、ひらひらと弱々しく飛ぶ何かを見た。それは私の目の前を高さ1mの所より上には飛ばず、弱々しい飛翔であった…。


@よく眼を凝らして見たら、おお・・・アゲハ…! それも黒アゲハか麝香アゲハと思われる大きな蝶だ。


@蝶は力なく、ひらひらと舞いとんでいた。うしろばねのところがボロけているように見うけた。生殖行動を終えて、死に場所を求めてさ迷っているのか…えもいわれぬ哀れさを感ずる。

@バス停に辿り着き、五反田行きのバスを待った。ほどなくバスが来た。それに乗って五反田まで行き、山手線に乗って家路についた。
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