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「ホムンクルスの壜」、「リリパット国」と化したこの島国の明日を考える。 [雑文]

@世界のグローバルな潮流から外れ、国民の多くが夢遊病者のようにフワフワし、そのくせ明日の希望も見出せないまま、ずるずると国際社会からのけ者にされ行く運命を、実に忠実にたどっている国がある。

@我が国である。日の丸を国旗として掲げるアジアの東端の小さな島国である。

@この国は最早「ホムンクルスの壜」か、または「リリパット(小人)国」のように成り果てている。そんな日本を英米をはじめ、国際社会は見限りつつある。政治も変わらない、国民(殊に若者)は内向きで、そのモチベーションも格段に低い。全てに閉鎖的、障害者や女性に対する差別を温存している、何時まで経っても前世紀末期の不景気を引きずっている・・・などなど、負の要素天こもりである。

@この嘆かわしい状況に、ため息を漏らす有識者も少なくなかろう。若者の「内向き志向」が国を滅ぼす、と警告を発する学者もいる。

@脳科学者・茂木健一郎は、日本の閉鎖的状況を齎す一つの原因として「劇的な変化への恐怖」を揚げている(サンデー毎日掲載・「文明の星時間」)。つまり、自分たちの寄って立つ世界がガラリと変わってしまうほどの劇的な変化を齎すものへの、(こちらにいわせれば)わけのわからない潜在的恐怖心が日本の閉塞からの脱却に待ったをかけているということだ。

@私が思うに、それは権力を持つ側ほど、強いということだ。かつてキリスト教が日本に入ってきたとき、最初は大目に見ていたがそのうち、その民衆への浸透を恐れた権力者たちは、「神(ゼウス)の下での平等」を説くキリスト教がこのまま浸透すると、身分制度が崩壊し、民衆をコントロールできない恐れがあるので、江戸のはじめに入ってから、徹底的に弾圧し、教徒を迫害した。有名な二十六聖人の殉教や、島原の乱での天草四郎をはじめとする教徒の殉死は、キリスト教を「日本を劇的に変えてしまうもの」とみなした、権力者たちの恐怖心に端を発しているのだ。

@そして今も、特定の人々や個人を、「日本を劇的に変化させ、壊してしまう」と思っているのか、それらの事項について「タブー」にし、彼等への綿密な取材に基づかない、彼等を誹謗する嘘ばかり書く売文屋たちの駄文を載せている(一部の)マスコミや、外国人参政権への根強い反対感情を見せる為政者や、留学生たちの入学を制限しまくり、母国語しか出来ない土着の生徒ばかりを入学させる大学(そのわりには単なる「就職予備校」「口入屋」と化しているのが実情だ)、女性の進出に相変わらず消極的な各種企業、・・・といった、日本をますます閉塞に追い込み、さらなる「ホムンクルスの壜」化を促進させている、各ジャンルの組織が存在している。

@このまま行けば、この国は遅かれ早かれ、地球上から姿を消すと思う。最悪の場合、2010年代が終わるまでに歴史の表舞台からあたかも煙が風に流されるように、すわ~と消えてしまうだろう。国際社会が前世紀とは違った変化を遂げたとき、国家として存在しなくなる恐れがある。

@そうならない為に、何とかしなくてはならない。しかし誰もが手をこまねいているのが実情だ。

@政治も経済も、教育も家庭環境も、閉塞崩壊の原因は、私が個人的に思うに「根本となる哲学・理念」がすっぽり抜け落ち、小手先の生き残り策に終始しているからだ。

@何が如何なるかわからない、この世を生きるときまとわり着く性質「偶有性」との向き合い方、付き合い方を身に付けると共に、政治、経済、教育などを再生させうる力のある哲学・思想を見出していく。そこから閉塞への脱却は始まり、ホムンクルスの壜がバリバリガッシャーンと、音を立てて割れ、この島国の全ての、劇的な大変化が始まるのだと思う。


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