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小惑星探査機「はやぶさ(Hayabusa)」帰還に思う。 [雑文]

@W杯日本×カメルーン戦と前後して、ここ20年あまりも心が沈みがちな日本社会の人々に、明るい希望を齎すニュースがやって来た。御周知の“小惑星探査機「はやぶさ(Hayabusa)」帰還”のニュースが、それだ。

@2003年の打ち上げから7年もかかって、今月13日、60億㌔の旅を終え、大気圏に突入し、燃え尽きた「はやぶさ」本体。

@「彼」が燃え尽きるいまわの際に切り離した耐熱カプセルが、14日、オーストラリアの砂漠に落ち、無事回収された。これからカプセルの開封が為され、中身が慎重に調べられるそうだが、「はやぶさ」の探査対象である小惑星「イトカワ」の砂があるかどうかよりも、「イトカワ」に到着し、そこから長い年月がかかっても、ちゃんと戻って来れたこと自体が画期的。

@何故かというと、月以外の天体に着陸した探査機が地球に戻ってきたこと自体、世界的な快挙なのだ。ギネスブックにも申請したとか。

@2003年、大きなゼリービーンズのような形をした小惑星「イトカワ」目指して打ち上げられた「はやぶさ」。

@当初はイトカワ到着後、そこの土壌の一部を採取して、4年で帰ってくる予定であった。しかし!そのイトカワに着いた直後から2ヶ月もの通信トラブル。追い討ちをかけるように、4基あるエンジンのうち3基が故障するという、いわば絶体絶命のピンチにも。

@だが、JAXA(宇宙開発機構)の「はやぶさ」関係者は「彼」の帰還を信じ、決して諦めなかった。大いに機転を働かせ、懸命にして粘り強い運用管理で、幾多の危機を乗り越え、ようやく今年になって帰還できる目途がつき、ついに今月13日、後に切り離される耐熱カプセルと共に、本体は地球の大気圏に突入。

@「彼」が燃え尽きる瞬間の映像をTVで見たが、赤々と輝きながら流れて消えていくその姿に、えもいわれぬ感動を覚えた。本体は燃え尽きる寸前、地球の姿を撮影し、JAXAに送信。これが「彼」のラスト・ミッションとなった。その撮られた写真を見たとき、感動で胸がキューンと締め付けられた。

@すべてのミッションを終え、大気圏でこすれて燃え尽きて消えていく本体から切り離された、「はやぶさ」の耐熱カプセルは関係者の予想通り、無事オーストラリアの砂漠にパラシュートを開いて落下。まもなく回収され、今、中身が慎重に調べられている・・・。

@通信トラブル、エンジン停止・・・幾多の困難・危機を乗り越え、満身相違ボロボロの状態で7年後の今年、ついに無事、母なる地球に帰還を果たした「はやぶさ」。その姿に、JAXA関係者のみならず、感動した人は多く、「あきらめない大切さを知った」との声が次々とJAXAへ寄せられているという。

@よく世間では「人生諦めが肝心である」という言辞が蔓延っている。確かに人生、諦めたほうがよいケースもあるだろう。

@しかし、人生のホトンドの場合、あらゆる挑戦の局面においては、諦めは禁物である。一つの事業の、成功するや否やの分水嶺になるもの、それは『何があっても諦めない』という「取り組む者の執念」だ。「はやぶさ」帰還までの一連のドラマが私たちに教えてくれるものが、まさにそれだ。

@人生はしょせん“戦い”だ。“戦い”は執念であり、諦めないことでもあるのだ。何が起こるか分からない人生行路の大海を、リスクを恐れず執念を忘れず泳ぎきり、何が何でも死に物狂いで自分の目指す「もの」や「こと」に向かってひたすら突き進む。この執念を最後まで捨てなかったものが、最後には人生の“栄光”と“幸福”をつかむことが出来るに違いないのだな、と今回の「はやぶさ」の帰還劇を見て、改めてしみじみ思うのだった。
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