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部分日食の夜だが・・・。 [独白]

@昨日はマイケル・ジャクソン没後1周年ということで、日テレで午後7時から放映されていたマイケル関連の特別番組を観ていた。

@彼が空へと旅立ったLos Angels(LA)では、現地時間の25日(日本時間のきょう)、彼の墓所に沢山のファンが訪れ、哀悼の花束やメッセージをささげていた。

@小さな頃からスターだったマイケル。プロミュージシャン志望だった父のジョーが果たせなかった夢を託されて、5人兄弟グループ・ジャクソン5のメインヴォーカルとしてデビューを果たして以来、子供らしい、また人間らしい、平穏で幸せな生活(-デビー・ロウと彼女との間に設けた3人の子供との日々を除いては)をついに全生涯に亙って送ることなく、忘れもしない昨年6月25日、50歳で夢の渚に旅立っていってしまったマイケル。

@番組を観ながら、嗚呼、この人は心から“人”を愛しているのに、あるいは“一人の人間”として、自分を愛してほしかったのに、世の人々が自分を「キング・オブ・ポップ」(The King of Pop)としてしか愛されず、「脱色疑惑」など夥しいスキャンダルをでっち上げられ、また動物や子供たちを、あれほど心から愛していたのに、メディアや金が目当ての親子に利用され、「性的虐待」のレッテルを貼られ裁判で有罪の判決を受ける。その後、優秀な弁護士と家族や友人たちに支えられ、見事性的虐待疑惑を晴らし、裁判に勝訴はしたものの、彼の精神はボロボロになり、そして "This is it"(これが最後だ)と言ってはじめようとした50公演を前に、天空の夢の世界へと旅立ってしまった・・・何という、波乱万丈と表現するにはあまりある、本当の意味での『激動の人生』だったのだなぁ・・・と深く思わざるを得なかった。

@彼がこのような厳しい生涯を送ることになった背景には、昔から全米の、多くの人間の心に染み付いてしまった「人種差別」、とりわけアフリカ系に対するいわゆる「黒人差別」があった。

@この差別を克服するためにマーティン・ルーサー・キングJrほか公民権運動の当事者たちが、それこそ懸命に戦ったのだが、マイケルの少年時代にはまだまだ呪うべき差別の影は濃かった。

@だから黒人の(音楽を愛好する)青年たちは社会的に成功し、白人たちと肩を並べるべく、音楽家になる道を選んだといえる。マイケルの父ジョー・ジャクソンもそんな青年たちの一人だったのだ。実際、彼等の中から、今もポップミュージックの歴史に名を残すビッグなスターが続々と誕生した。


@自分が知っている限りを上げると、スモーキー・ロビンソンと彼のミラクルズ、テンプテーションズ、「オンリー・ユー」のヒットで知られるプラターズ、歌姫ダイアナ・ロス、彼女が在籍していたシュープリームス、スティーヴィー・ワンダー、ジェームス・ブラウン(JB)、マーヴィン・ゲイ、そしてマイケル・ジャクソンと彼が在籍していたジャクソン5(後にジャクソンズと改名)・・・etc,etc,・・・。

@マイケルが、名プロデューサー・クインシー・ジョーンズと組んでソロアルバムを出す時に、父や兄弟の反対があったこと、そして彼等の反対を押し切って、ソロアルバム「オフ・ザ・ウォール」を出したこと・・・。CM撮影の際に受けたやけどの治療がもとでマイケルが薬を多用するようになったこと、度重なる根も葉もないスキャンダルに心身がボロボロになっても妖精の歌声と、ムーンウォークやゼロ・グラヴィティといった高度なダンスを聴衆の前で披露しなくてはならなかったこと・・・。父親となったのはマイケルの、かねてからの念願であったこと、彼が言っていた顔が白くなった理由「尋常性白斑」は真実だったこと・・・。

@CDやDVDやTVを見ていては分からなかった彼の実像(あくまでも一部であると思うのだが)が上に紹介した日テレの番組では非常にうまく紹介されていたと思う。ダイジェスト的だったのは仕方がないとしても。

@・・・番組を観終わった翌日、仕事の帰りにある繁華街のドラッグショップに寄ったら、店内のモニターの映像内ニューステロップに「M・ジャクソンさん一周忌にLAでファンが墓地に集まる」との文章が流れた。

@私は思った。嗚呼、現地ではいま、天空に旅立っていったマイケルに、沢山のファンが今も哀悼の涙を流しているのだなぁ、そしてマイケルがその50年の生涯で遺していった素晴らしいヒットナンバーとダンス、そして世界中の子供たちに彼がささげてきた「大いなる愛」と、彼の「魂の軌跡」は、これから永遠に、彼を思いつづける世界中のファンと共にありつづけるのだろう、と。
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