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敬愛する人への賛辞。 [雑文]

★僕が敬愛する実在の人物、といえば、このブログでも時折取り上げているように、解剖学者の養老孟司氏と脳科学者の茂木健一郎氏、評論家の内田樹氏、作家の佐藤優氏などである。

★その中でもとりわけ、茂木氏は最も敬愛する人物だ。とにかくエネルギッシュだというのが、少なくとも私が見た茂木氏の第一印象である。それに包容力の大きさ、チャーミングな愛すべき人柄は、多くの人をひきつけて止まない。

★彼のライフワーク…それは未だに謎の、「意識なるものが如何にして発生するや」というプロセスの解明であり、我々がものや事象に触れた時に脳内にて立ち上がるという「クオリア」(質感、感覚質)というものの、これまた未だに謎の、発生の仕組みについての解明である。我々が明快に持つ意識とクオリアとは表裏一体の関係なのかもしれないが、それらの解明について彼はこの十数年間、思索を重ね続けてきた。

★そして最近、茂木氏はこの島国を覆う「頽廃衰滅の空気」に対し、警鐘を鳴らす役割を自ら担い、「新聞八策」「日本八策」など、この国の社会から「頽廃衰滅の空気」を一掃する為の提案を行っている。

★茂木氏は、ウェブの有能な使い手でもある。インターネットすらいわば「人イジメ」の為の玩具にしてきた日本の現状を深く憂い、人間教育の為のツールとする為にか、ネット上での「私塾」の必要性を説いている。

★「青田買い」といわれる(俺に言わせればコレは奴隷量産の為の制度だ)「新卒一括採用制度」にぶら下がる大学がいわば「ハローワークスクール」と化した現状に激怒し、「新卒一括採用制度」の廃止を熱く訴えている。

★これほどに真剣に熱く、日本の改変を訴えている裏には、茂木氏の人間に対する深い「厳愛」が秘められている。「新卒一括採用制度」への激しい糾弾は、実はそれによって人生をスポイルさせられる学生たちへの愛と悲しみから発せられている。

★この制度によって人生の大事な時期に学問を深く積むこともままならず、教養も深めないまま、キャリアの多様性に浴することも出来ずに「就活ビジネス」なるものの犠牲になっていく若者たちを見て見ぬふりなど、氏には出来ないのだ。

★人間を深く肯定し、愛するが故に、その人間をスポイルし、ひいては「亡国」へと繋がりかねない制度やシステムには、彼は深く憤り、改変を叫び続ける。その姿勢に賛辞を惜しまぬ者は多い。不肖ながら私もその一人である。

★ところで、私個人が茂木氏に求めたいことは、宗教者への対話をもっと増やすことだと思う。それも開かれた宗教者への対話をだ。

★2010年代の今日、科学と宗教とは互いに相容れない、という「常識」は最早覆されようとしている。あのオウムのような、のべつに偏狭にドグマ化した偽宗教は別として、「人間に向かって開かれた宗教」というのは科学を否定しないものである。ダライ・ラマ14世や池田大作氏等との対談や往復書簡にとどまることなく、イスラームの人など、世界の開かれた宗教指導者たちとの語らいに、もっと挑戦してみては如何だろうか。

★明年には、茂木氏ももう50歳になる。いわば、初老の域に達してきたといえるが、まだまだ早世することなく、頑張って欲しいと思うのが私個人の本音である。そのためにくれぐれも健康面では用心して欲しいと願っている。ライフワークの為にも、出来得る限り氏の生きている時間が長くあって欲しいと思っている。
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