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文明は自然の前に屈する運命にある。 [雑文]

@アイスランドで火山が大噴火したというニュース。欧州を中心に、世界中の空の便が欠航を余儀なくされ、日本から発着予定の航空便や、欧州各地から帰国予定の人々は、足止めを食っているという。

@噴火した火山灰がヨーロッパ全域に向かってものすごい勢いで広がっている為、旅客機のエンジンや視界に影響しかねない。ので、ロンドンはヒースロー空港をはじめとする、ヨーロッパじゅうの主要空港は閉鎖の憂き目にあってしまったとや。

@欧州中の空が灰色の火山灰に覆われる中、海を隔てた日本では「新党騒ぎ」「鳩山政権支持率23.5%に低下」「寒波に見舞われる日本列島」などのニュースが、TVといわずネットといわず、飛び交っている。この間の核セキュリティサミットで鳩山由紀夫は、米大統領のオバマと非公式に「普天間問題」で会談したと言うが、オバマは「もう好い加減にしろ!決断力のない痴呆め」といった気持ちだったらしい。

@鳩山の決断力のなさは最早日本の“大いなる恥”として世界に配信された。オバマに邪険にされたか、五月までに決着するといって退路を断ったというが、今更何をかいわんや、である。最初から前政権と米国が交わした約束を民主党政権も遵守すれば問題はなかったのに、前政権の決めたことはあたかも邪悪なもののように全てを変えようとしたことへの大きなツケが、今になって回ってきたのだろう。

@こんな小スケールな腐れ島国の、政界話など如何でも良い。問題はアイスランドの火山が大噴火で噴き上げた灰による、地球の気候への影響だ。はるか昔、日本の浅間山大噴火で吹き上がった火山灰が、成層圏にまで達し、太陽の光をさえぎり、世界中に天候不順を齎した。

@特にヨーロッパでは大冷害による不作に農民が苦しみ、後にこれがフランス革命の契機となったといわれているらしい。が、これは実は誤りで、フランス革命の本当の遠因は、浅間山噴火と同じ時代の1783~‘84年に起こったアイスランドはラガギガル火山の大噴火だった。天命の大飢饉も、この噴火が原因で引き起こされたようである。

@また最近では、1991年のナガサキは雲仙普賢岳噴火の火山灰がやはり世界の気候に影響を与え、2年後アジアに大冷害を齎し、日本では米が凶作となり、やむなくタイからインディカ米を輸入せざるを得なくなった。有名なタイ米ブームはこうして起こった。

@今度のアイスランドの大噴火も、ややもすると成層圏に達する可能性が無きにしも非ず、これが2、3年後の、世界中の夏の気候に甚大な影響を与えることが真っ先に考えられる。

@飛行機もヘリコプターも、車も人も、斯かる大自然の脅威には為す術もない。人間が築いた文明は自然の前に必ず屈する運命にある、というのはまさにこのことだ。
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