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「いじめ」再考。~“不正義”の象徴を繰り返させぬ為に~ [ぼやき]

@つい先日、大阪府で小学校3年の少女が、自宅のマンションの、ベランダで首をくくって死んだ。少女は他所からの転校生で、彼女の教科書には彼女の名前と「死ね」という言葉が大書されていたという。彼女は一時、不登校になったが、また“元気に”通うようになり、自殺するそぶりは見せなかった、と周囲は言っていたそうだが…。

@また、彼女の一家が引っ越してきたマンションの一室には、なんと、ドアに落書きされていたり、玄関前にゴミが捨てられていたりして、日常的な「嫌がらせ」もあったというニュースも。なんとも耳を疑う話だが、事実なら実に悲しむべきことだ。

@何故理由もなく、人は人をいじめるのか。自分とは違うというだけで、コミュニティの中にいれず、排斥しようとするのか。

@いじめは…それが、殴る蹴る、無視などの実力行使にせよ、悪質な言葉によるものにせよ…明らかに「暴力」であり、不正義の極みであり、とどのつまりは紛争、戦争へと繋がる、人類がする行為の中で最も卑怯な行為だ。

@よく「いじめは、いじめる側にだけ原因があるのではない。いじめられる側にも、原因がある」などと言い訳される。「いじめられる側にも原因がある」と。しかし、当のいじめの被害者には、何の罪はない。むしろ何もしていないという場合が多い。そんなのは加害者側にとって、誠に都合のよい言い訳である。

@そういっていじめられる側にも原因があるように言っておけば、加害者は何かと必要以上に追及されずに済む。そういう卑怯極まりない心理が、この言い訳には垣間見られる。ハッキリ言って、ナンセンスとしか言いようがない。

@いじめの原因は、100%いじめる側、つまり加害者側にあるのである。現実世界における暴力や無視などのいわば「校内リンチ」「社内リンチ」にせよ、ネットの「学校裏サイト」などにおける言葉を使った粘着質な個人攻撃にせよ、加害者側は自分とは違う他人への攻撃をまるでゲームでも楽しむかのようにやっている事が多い。

@しかしやられている側、つまり被害者側にとっては、無間地獄の苦しみだ。自分たちのしていることが被害者にとってどれだけ心身に深手を負わせるか、加害者側にはまったく理解できていない。

@いじめ行為をする側が100%悪いというのは、まさに加害者が被害者の苦しみを理解せず、さっきも書いたように、さしたる理由もなしに、ゲーム感覚でそれを行うからである。

@相手の痛み苦しみを察せず、ただひたすらリンチする。殴る蹴る、無視する、刃のような言葉で傷つけ続ける。断じて許せるものではない。

@恐ろしいのは、加害者側が、そうやって相手をいじめているうちに、だんだん快楽を感じるようになり、やめられなくなってしまう、ということである。こうなればその先に、何らかの恐ろしい結果が待ち受けることになる。

@全てのいじめ行為は、心の非常に弱い人間がやってしまう。成績不振、学校で嫌なことがあった、家庭で嫌ないざこざがあった、などといったちょっとした「きっかけ」で、簡単に“悪”に靡いてしまうような弱い自分に、自分の良心が負けてしまう。

@そしてそういった心の弱さは、私たち人間がみな持っているものでもある。この弱さが、いじめを引き起こし、いじめを見て見ぬ振りをさせ、ひいては各種紛争、差別、戦争に繋がっていくのだ。

@そんな弱さを乗り越える方法がある。「やられたらやりかえせ」という「復讐」の気持ちを乗り越え、相手をいじめて人間的価値を下げてしまう相手の不幸を悲しみ、彼らが一日も早くいじめたくなる自己自身を克服して、幸せをつかんでほしい、と願うことである。

@この願いが、私が思うに自分の中にありがちな「相手に復讐してやる!呪ってやる!」という気持ちを和らげ乗り越えさせ、いじめをしない人間に、自分をして芯から変化させしめてくれることになるのだ。

@そうしていじめの加害者側が幸福になることを祈りながら、自分は絶対に「社内リンチ」であろうが「校内リンチ」であろうが、「ネットいじめ」であろうが、断じてするものか!と決意し、前に進んでいくしかない。

@いじめという不正義の象徴にして戦争・紛争の根源を繰り返してはならぬ。亡くなった少女の通っていた学校側は、このことを真摯に、またまっすぐに受け止めてもらいたいと思う。
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ありえ

Kimballさんのところから参りました。私には1歳の子どもがいますが、この痛ましい事件に、自分の子はもとより、世界中の子どもたちの将来に不安を感じざるをえないのですが、「断じて許せるものではない」の力強いお言葉に、力をもらいました。
by ありえ (2010-08-25 00:56) 

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