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赤ちゃん、秋風、夕焼けだんだん。 [詩的散文]

☆夕暮れ迫る谷中に足を踏み入れた。


☆人々の賑やかなる事、さながらありし日のポンペイの如し。


☆涼しげで寂しげな、ちょっぴり冷たい晩秋の風が、赤く染まった桜の木の葉を揺らして、ゆらして、・・・ぽとりと落とす。


☆のんびりまったりの時間だけが、にぎわいのなかをただ透明にすり抜けていく。


☆路地に赤い虎ブチ毛の丸い塊があるかと思ったら、それはなんと猫だった。


☆のんびりした時間の流れに抱かれて、猫も気持ちよさげ。


☆谷中銀座に入るだんだんの坂道。これがあの“夕焼けだんだん”。


☆だんだんにいる親子を見る。なんとかわいくてあどけない赤ちゃんがいる。


☆赤ちゃんは生まれたとき既に、可能無限を賜っている。限りない希望と冒険心の塊。


☆母の愛、人々の愛、森羅万象の愛に包まれ、すくすくと伸び行く。


☆赤ちゃんはすぐそこにいる、みんなの限りない愛情と希望の光源として。


☆もしも世界に赤ちゃんが一人もいなくなったら、無間の死の暗黒が、永遠に世界を支配する。


☆赤ちゃんはあどけなく笑う、その笑顔は、どんなしかめ面をも瞬く間に軟らかくほぐし、笑顔に変えてしまう。


☆一人の赤ちゃんの持てる、妙なる力よ!


☆秋風が吹き、赤く色づいた桜の落ち葉が、静かに落ちる。


☆谷中の銀座は、夕暮れ時にますます賑わう。


☆夕焼けだんだんに朱の夕日が手を述べる。赤ちゃんのまるい頬っぺたが綺麗な透明な朱に染まった。

(2011.11.14)
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